@techreport{oai:shiga-u.repo.nii.ac.jp:00009874, author = {加藤, 竜太 and 柿中, 真}, issue = {No. J-3}, month = {Jul}, note = {Technical Report, 本稿は近年問題になっている過剰労働の存在を考慮しながら、わが国の病院勤務医の最適化行動を記述する理論的枠組みを提示する。特に、過剰労働を十分な賃金が支払われていない労働として捉えることによって議論する。本稿では次のことが示される。第一に、病院内の勤務医数がある程度十分である場合、勤務医の過剰労働が存在せず、患者にとって最善の医療サービスが提供される。第二に、そのように提供される最善の医療サービス水準は病院毎に異なった患者に対する慈善水準に依存しない。第三に、病院内の勤務医数が著しく減少した場合、勤務医には過剰労働が生じ、病院内で提供される医療水準は患者にとって望ましい水準以下のサービスとなる。第四に、病院勤務医数の低下によって引き起こされたこのような過小医療サービス水準は、病院毎の慈善水準に依存して決定される。すなわち、患者に対する慈善水準が低い病院ほど、提供される医療サービス水準も低くなる。また、勤務医数の減少が強い地域ほど十分な医療サービスが提供されなくなり、地域ごとの医療サービスの提供水準に格差が生じることになる。仮に、勤務医数の減少が2004 年の新研修医制度によって引き起こされたとするならば、それは単に勤務医の労働条件の悪化のみならず、戦後のわが国の医療制度の特徴の一つとしてあげられる地域に依存しないナショナルミニマム、あるいは均一な医療供給体制にも大きな影響を与えた可能性がある。, CRR Discussion Paper, Series J, No. J-3, pp. 1-13 (CRR Working Paper, J-15)}, title = {日本における病院勤務医の過剰労働と医療サービス}, year = {2010} }